初恋

あれは小学校の時だった。
僕の小学校なんて信号がないような田舎の町の小学校だったから1学年にクラスも1つしかなかった。
つまり1年生から6年生までずっと同じメンバーと6年間過ごしたって訳だ。
そんななか僕はクラスの男子みんなが好きになるようなマドンナ的存在の彼女に恋をしてしまったわけだ。
それがいわゆる僕の初恋ってやつだ。
席が隣になったときや掃除の班が一緒になったときなんてもうそれは夢のようだった。

そんなこんなで月日は流れ僕は高校に入って引っ越したんだ。
とはいっても同じ町の中だけどね。
そこは初恋の彼女の家と数百メートルしか離れていない絶好の場所だったんだ。
決してお母さんに頼み込んで、彼女の家の近くに家を建てて!なんて言った訳じゃない。
高校はお互い別だったとはいえ、たまに帰りの電車が一緒になったりして、
駅から一緒に帰るという夢のような時もあったわけだ。もちろん手は繋いでいない。
まあとはいうものの、その時はもちろんただの初恋の相手というくらいの気持ちしかなかったけどね。
メールもたまにしたりした。
お互いのその時付き合っていた相手の相談をし合ったりした。
冗談混じりで君は僕の初恋の相手だったんだよなんて言ったこともあった。
そしたら私も好きだったことあったよなんて。
そのときはいてもたってもいられず、家を飛び出し愛犬をつれて、全力で走ったものだった。

そんなこんなでまた月日は流れ、来月小学校の同窓会があるって言うんで彼女にメールしてみたんだ。
彼女は結婚していた。
僕はまた愛犬を連れて外に飛び出した。

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